外構

ご自宅のカーポートは大丈夫?違法?




こんにちは。本日は、建築確認申請が必要な「あまり知られていないリフォーム事例」を紹介します。

 

目次

  • 建築確認申請について
  • 建築確認申請が見落とされがちなリフォーム事例
    ◼︎ 物置
    ◼︎ サイクルポート
    ◼︎ カーポート
    ◼︎ テラス屋根
    ◼︎ サンルーフ
    ◼︎ その他(アクリル板の種類)
  • 建築確認申請の手順
  • まとめ

 

建築確認申請について

建築確認申請とは、建物が建築基準法に適合しているかを確認するための審査です

新築時に建築確認申請が必要になることは皆さんもご存知かと思います。

しかし…

リフォームをする際、建築確認申請が必要になるケースがあるのを知っている人は意外に少ないです。

実際、街中を歩いてると…怪しい物件は多々あります。

 

本記事では、意外に知られていない。気づいてない。

しれっとリフォームしているけど、それって違法じゃないの?申請ってした?っていう事例を紹介していきます。

 

建築確認申請が見落とされがちなリフォーム事例

まず、「えっ?」っていうような事例を1つ紹介します。

 

◼︎ 物置


(出典:カインズ)

準防火・防火地域内の住宅に物置を設置する場合、建築確認申請が必要になります

物置は、居住空間ではないので、リフォームと全く結びつかないと思いますが、実は人が入って雨風が凌げるため「屋内的要素」があると判断され、増築に当たるんです

 

たまに地面に置いてるだけなら大丈夫という認識をしている人がいますが、それは間違いです。

常設していれば、土地に定着している「建築物」として見なされます。

 

ただし高さの低い、人が中に入れないような物置は「建築物」としてみなされないので対象外となります。


(出典:LIXIL オンラインショップ

 

実際、物置を違法に設置しているからという理由で、ペナルティを受けている人を見たことはありませんが、リフォームす時に発覚し、希望のリフォームができないなど少なからず支障をきたすケースはあると思います。

 

下記に、物置に関連する法規等を載せておきますので、参考にしてください。

 

建築基準法 第2条

一 建築物 土地に定着する工作物のうち、屋根及び柱若しくは壁を有するもの(これに類する構造のものを含む。)、これに附属する門若しくは塀、観覧のための工作物又は地下若しくは高架の工作物内に設ける事務所、店舗、興行場、倉庫その他これらに類する施設(鉄道及び軌道の線路敷地内の運転保安に関する施設並びに跨線橋、プラットホームの上家、貯蔵槽その他これらに類する施設を除く。)をいい、建築設備を含むものとする。
二 (以下略)

 

国土交通省HP コンテナを利用した建築物の取扱いについて より

近年、コンテナを倉庫として設置し、継続的に使用する例等が見受けられますが、このような随時かつ任意に移動できないコンテナは、その形態及び使用の実態から建築基準法第2条第1号に規定する建築物に該当します。
このため、一般に、建築基準法に基づく確認申請を行い、確認済証の交付を受けないと設置できませんので、ご留意ください。
また、すでに設置されているコンテナを利用した建築物について、建築基準法に適合しない事項がある場合には、その所在地を管轄する特定行政庁より、違反建築物として扱われ、是正指導や是正命令の対象となりますので、ご留意ください。
詳しくは、以下の関係通知等をご参照いただくほか、所在地を管轄する特定行政庁にお問い合わせ願います。

 

 

続いて以下は、リフォーム時によく見落としがち。知らない人が多い。事例紹介です。

 

 

◼︎ サイクルポート


(出典:LIXIL)

サイクルポートも建築物に当たるので、建築確認申請が必要になります

ただし、防火地域及び準防火地域外で、10㎡以内であれば不要

防火地域及び準防火地域内であれば、㎡に限らず必須です

 

予算オーバーのため新築時には設置せず、後からリフォーム業者に依頼するケースが多いです。

ほとんどのリフォーム会社・外構業者は、建築面積の計算をすることなく設置しているのが現状です。

 

というのも… 理由は3つあります。

 

① 営業マンの知識不足

そもそも建築知識・法令に詳しくないので、建築確認申請が必要な事案だと気づかない営業マンが多いです。

だから依頼があれば、違法であると知らず設置しているケースが多いです。

 

② リフォーム会社に1級建築士が少ない

以前働いていたリフォーム会社もそうでしたが、1級建築士がそもそも少ないので、すべての工事をチェックしきれていないのが現状。

 

③ 建築時の図面がない

お客様が新築時の図面を持っていないため、確認のしようがない。

実際に調べるとなると時間も費用もかかることから、しれっと設置している人がほとんどです。

 

 

Kiyo
建築面積に算入されないこんな商品もありますよ!

 

YKK AP レセパ

(出典:YKK AP)

せっかく設置したのに、通報され、市役所から指摘を受けた場合、撤去しなければならない可能性もあります。

YKK AP 「レセパ」という商品は、建築面積に算入されないので、その心配はありませんのでオススメです。

 

 

下記に、サイクルポートに関連する法規等を載せておきますので、参考にしてください。

 

建築基準法 第2条

一 建築物 土地に定着する工作物のうち、屋根及び柱若しくは壁を有するもの(これに類する構造のものを含む。)、これに附属する門若しくは塀、観覧のための工作物又は地下若しくは高架の工作物内に設ける事務所、店舗、興行場、倉庫その他これらに類する施設(鉄道及び軌道の線路敷地内の運転保安に関する施設並びに跨線橋、プラットホームの上家、貯蔵槽その他これらに類する施設を除く。)をいい、建築設備を含むものとする。
二 (以下略)

 

建築基準法 第6条

一 〜〜。確認の申請書を提出して建築主事の確認を受け、確認済証の交付を受けなければならない。(以下略)
二 前項の規定は、防火地域及び準防火地域外において建築物を増築し、改築し、又は移転しようとする場合で、その増築、改築又は移転に係る部分の床面積の合計が10㎡以内であるときについては、適用しない。

 

 

上記と同じように、下記も設置する際は注意が必要です。

 

◼︎ カーポート


(出典:LIXIL)

 

◼︎ テラス屋根


(出典:LIXIL)

 

◼︎ サンルーフ


(出典:LIXIL)

 

◼︎ その他(アクリル板の種類)

アクリル板にも乳白色・半透明・透明など色々種類があります。

見え方が変わるので、選ぶときは注意しましょう!

それぞれ「メリット」・「デメリット」はあるので、その辺りはまた今後紹介していきます。

 

建築確認申請の手順

 

確認申請は、原則「建築主」ですが、「建築士」が代理申請を行います。

必要な書類

  • 確認申請書(建物の面積や工事の内容がわかる書類)
  • 新築図面(平面図・立面図・配置図など)
  • 既存建物の確認申請書類・検査済証
  • 構造計算書
  • 建築計画概要書

 

上記書類を市役所か民間の審査期間に提出します。

だいたい1週間ほどで結果が出るので、確認済み証をもらったら工事に取りかかれます

 

ただし、防火地域・準防火地域内であれば、消防署の審査も必要になりますのでご注意ください

その場合は、プラス1週間ほど期間が必要になります。

 

まとめ

いずれも建築面積の検討が必要になるため、注意が必要です。

せっかく大金を払って設置したのに、設置後違法と指摘を受け、撤去しなければならなくなった。

そんなことにならないよう…

しっかり知識をつけ、後悔のないリフォームをしましょう!




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