外構

【地震対策】ブロック塀の解体・補修・補強リフォーム費用を徹底解説!



ブロック塀は、外からの視線をシャットアウトしたり、敷地の境界線をはっきりさせたり、何かと役に立つエクステリアの一つです。

しかし建築基準法を満たしていない劣化したブロック塀が多く、地震があると倒壊リスクがあります。

身近にあるブロック塀が基準を満たしていない場合は、業者に依頼をし、撤去・解体や基準に合うような補修・補強をする必要があります。

補修だけで済むのか、交換した方が良いのか、最適なリフォームプランを考えてみましょう。

 

この記事を読めば・・・

  • ブロック塀についてわかる。
  • ブロック塀の危険性がわかる。
  • ブロック塀のリフォーム費用がわかる。

 

ブロック塀リフォームを検討している場合は、是非参考にして頂けたらと思います。

 



ブロック塀とは

 

ブロック塀とは、基礎の上にコンクリートブロックを積み重ね、ブロック内にモルタルを充填して作る塀のことです。

内部に通した鉄筋によって強度が保たれており、最近では色やデザインも豊富になってきました。

住宅では、「コンクリートブロックC種」と呼ばれるブロックを使うことが多く、基本の規格寸法は長さ390mm×高さ190mm×厚さ120mm、長さ390mm×高さ190mm×厚さ150mmの2タイプがあります。

コンクリートブロックのように丈夫な素材であっても、雨風にさらされている以上、劣化を防ぐことはできません。

主な劣化症状として挙げられるのは、苔の発生、白華、剥がれ、ひび割れ、鉄筋の錆びなどです。

白華とは、ブロックの内部に染み込んだ水分が石灰分と共に表面ににじみ出て、二酸化炭素に反応して凝固してしまう状態のことです。

ブロック自体に悪い影響はありませんが、見た目の良さが損なわれるという問題があります。

白華が発生しているということは水分が移動している証明のため、水密性が求められるコンクリートにおいては劣化を示す兆候となります。

ブロック塀がひび割れている場合には、業者に補修を依頼するのが一番です。

倒壊などの危険を避けるためにも、早めに補修してもらいましょう。

 

ブロック塀の劣化症状

■ 剥がれ

■かけ

■ ひび割れ

■ 錆び



ブロック塀の危険性とチェック項目


(出典:日本経済新聞)

 

2018年6月に発生した大阪北部地震で倒壊するブロック塀の危険性が問題視され、老朽化したブロック塀や、建築基準法を満たしていないブロック塀が全国に多く存在していることがわかりました。

地震によるブロック塀の倒壊はこれまでも問題になっており、塀の高さなどの改正も行われています。

参考

建築基準法施行令は1950年にでき、1978年の宮城県沖地震でのブロック塀による人的被害をうけ、1981年に高さ上限を3mから2.2mに引き下げられました。

しかし、大阪北部地震で倒壊した小学校のブロック塀は、高さが3.5mもあり、本来は必要なブロック塀を支える控え壁も設置されていなかったことがわかっています。

自宅のブロック塀は大丈夫だろうかと心配な方は、これから紹介するチェック項目を確認してみてください。



ブロック塀老朽化の見極め方

 

上記のような被害をうけて、ブロック塀が危険かどうかを見分ける6つの点検項目を国土交通省が発表しました。

まずは次の項目について、5つは目視でチェックできる内容なので、自宅のブロック塀が危険な状態ではないか確認しておきましょう。

チェックリスト

  • 高さは地盤から2.2m以下か。
  • 厚さは10cm以上か。
    高さ2m以下の場合は厚さ10cm以上、高さ2m超の場合は厚さ15cm以上
  • 控え壁があるか。
    塀の高さが1.2mを超える場合に、塀の幅3.4m以下ごとに、高さの1/5以上の長さの控え壁があるか。
  • 基礎があるか。
  • 傾きやひび割れがないか。
  • 鉄筋があるか。

 

高さや壁厚、控え壁の有無などは、目で見てわかりますが、鉄筋は外から見てもわからないので、不安な方は専門業者に依頼し調べてもらうと良いでしょう。

自分で調べたい人は、鉄筋センサーを買って調べるといいです。

ブロック塀の状態によっては、問題のある点の改修や、解体・撤去が必要になることがあります。

すでに小学校などを対象に点検や撤去作業が実施されており、今後は私有地でも是正が求められる可能性もあるので、早めに点検をしておきましょう。



ブロック塀リフォーム・費用について

実際にブロック塀をリフォームする場合、一部補修する場合に、どれくらいの費用がかかるのかを紹介します。

おおよその費用を確認して、どのような流れでブロック塀をリフォームするか確認しましょう。

なおブロック塀リフォームの単価は、m2で計算されるのが一般的です。

具体的には、工事内容によってそれぞれ異なりますので、簡潔に表でまとめました。

 

工事の種類
価格相場
撤去・解体 5,000~10,000円/m2
新設 掘削工事:3,600~5,000円/m3
基礎工事:4,000~10,000円/m
ブロック塀: 9,000円~/m2
※交換はこれらの費用に撤去・解体費用がかかります
補修 13,000~20,000円/m2
塗装 高圧洗浄:200~300円/m2
下地処理:1,000円~/m2
塗装:1,500円~/m2

以下、それぞれの詳細を解説していきます。

 

撤去・解体する費用

ブロック塀をリフォームする場合、まず解体・撤去していきます。

撤去費は、5,000~10,000円/m2程度です。

取り壊す物の種類・大きさ・量によって価格が異なるほか、周囲の環境に合わせて工事方法が変わることもあります。

 

掘削する費用

ブロック塀を撤去したら、次は基礎を作るために、掘削作業を行います。

相場は3,600~5,000円m3程度です。

残土が出た場合は廃棄処分し、土が足りない場合は土を足す費用がかかります。

 

基礎工事の費用

掘削した場所に基礎工事をしていきますが、コンクリートベースは4,000円/m、コンクリート布による工事は10,000円/m程度です。

ブロックを積み上げるために、土台となる基礎をコンクリートで作ります。

基礎工事の場合は1mあたりの単価で計算します。

確かな技術を持つ業者に依頼しないと、せっかくリフォームをしてもひび割れや倒壊などの危険が起きやすくなります。

 

ブロック塀の新設

そして、コンクリートで基礎を固めた上に、ブロックを積み重ねていきます。

普通ブロックでの工事費用は9,000円~/平米、化粧ブロックでの工事費用は12,500円~/平米が相場です。

費用には充填するモルタルや鉄筋の値段も含んでいます。

今後の地震対策のために、別の素材の塀やフェンスに交換したい場合には、目隠しができるタイプや軽量で安全な商品を、リフォーム会社に提案してもらうと良いです。



 

ブロック塀リフォームは、補助金が使えるかも

 

ブロック塀の解体や補修をする際、補助金を活用できるか、お住まいの地域の自治体に確認しましょう。

自治体によっては、倒壊する危険性があると判断されたブロック塀を改修・補強・撤去するリフォーム工事に対して、補助金や助成金を支給してくれる場合があります。

例えば、令和3年度の大阪市では道路に面しているブロック塀の高さが80cmを超えている場合、補助対象になります。

補助対象になる工事は、「高さ80センチメートル未満となるよう撤去する工事」「補助を受けてブロック塀等を撤去した範囲内で、軽量フェンス等を新設する工事」の2つです。

補助金は、撤去15万円、新設(軽量フェンス等)25万円を限度額とし、撤去するブロック塀のサイズや基礎撤去の有無で補助金額が決まってきます。

目安として、工事に要する費用の2分の1以内の金額が補助されます。

補助条件や補助金の額は地域によって様々で、既存のものを撤去する場合のみ対象というケースもあれば、撤去後に新しい塀を設置する工事も補助してくれることがあります。

道路に面していることが条件で、隣家との境は対象とならない点や、着工前に申請をする必要がある点などは、多くの自治体で共通しているため、申請のタイミングには注意が必要です。



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