「年々、電気代が上がり続けているので、そろそろ対策をしないと思い、蓄電池を見ているんだけど、種類がいっぱいありすぎてどれを選んだらいいのかわからないんです…」とよくご相談を頂きます。
そこで本記事では、今年とくに人気がありそうな蓄電池( Canadian Solar ERCube・ニチコン TRIBRID・京セラ Enerezza+・オムロン マルチ蓄電プラットフォーム)を4つ紹介したいと思います。
この記事を読めば・・・
- 蓄電池の選び方がわかる。
- 自分にあった蓄電池が見つかる。
目次
- はじめに
- 蓄電池選びの考え方
・全負荷型とは?
・特定負荷型とは?
・ハイブリッド型とは?
・単機能型とは? - 蓄電池を選ぶ際にチェックする5つのポイント
・蓄電池の容量と実行容量
・自立出力
・サイクル数
・パワコン容量
・価格、保証年数
はじめに
蓄電池は一長一短あり、何をどう比較したらいいのか、本当に難しいです。
各メーカー、それぞれ強みとしている部分が違うので、全く同条件で比較することができないからです。
本記事では、各メーカーの性能を比較して、私だったらという視点で、今年とくに人気がありそうな蓄電池を4つに絞って紹介したいと思います。
今年おすすめの蓄電池4選
- Canadian Solar ERCube
- ニチコン TRIBRID
- 京セラ Enerezza+
- オムロン マルチ蓄電プラットフォーム
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【2024年最新版】家庭用蓄電池 京セラ enerezza
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蓄電池選びの考え方
蓄電池を選ぶ際にまず考えるのが、停電時にどのように自宅をバックアップするかです。
全負荷型と特定負荷型・ハイブリッド型と単機能型があり、それぞれ停電時に何を求めるかによって選ぶ基準が変わってきます。
どちらが優れている、劣っているというものではないので、ご自宅に何が必要か考えて選ぶ必要があります。
全負荷型とは?
停電時に家の全てのエリアに電気を供給できるのが全負荷タイプです。
家中のコンセントや照明が使用可能で、停電していても普段通りの生活ができます。
200Vまで対応した蓄電池が多いので、停電時であってもエアコンや電子レンジ、エコキュートなどの使用が可能です。
全負荷型は、停電時でもいつも通りの生活をしたい方やオール電化のご家庭にオススメです。
特定負荷型とはとは?
特定負荷タイプとは、蓄電池から供給する電気を家庭の特定のエリアに限定するタイプです。
例えば、停電時に優先して電力を供給したい冷蔵庫があるキッチン、テレビがあるリビング、トイレ、給湯器などです。
特定のエリアにしか電気が供給されないので、停電時でも蓄電池の電力を必要最低限の使用量に抑えられます。
商品によっては、200Vの電化製品(エアコン)などが使えない場合もあるので注意しましょう。
停電時に最低限の電気が使用できればよいという家庭や、ガスを併用しているご家庭にオススメです。
ハイブリッド型とは?
太陽光発電用のパワーコンディショナ(以下、パワコン)と蓄電池用のパワコンが一体となっているものをハイブリッド型といいます。
パワコンが1台で済むので、設置スペースは最小限ですむ上、電力の変換ロスが少ないので、効率の良い充電方式です。
すでに太陽光発電を導入している家庭でハイブリッド型を導入する場合、太陽光発電のパワコンを取り換えなくてはなりません。
新しく太陽光発電の導入を考えているご家庭や、既存の太陽光発電のパワコンが故障して、新しく購入を検討中のご家庭にオススメです。
単機能型とは?
単機能型は、蓄電池と蓄電池用のパワコンで構成されているベーシックな充電方式です。
太陽光発電設備と併用する場合は、それぞれのパワーコンディショナが必要です。
単体で使用できるので、太陽光発電設備の保証期間を気にせずに使用可能できます。
ただ太陽光発電で発電した電力を貯めるためにはパワコンを2つ介すので、充電する際に変換ロスが発生するのでハイブリッド型よりもことです。
太陽光発電設備のメーカーを気にせず蓄電池を設置したいご家庭や蓄電池のみを導入するご家庭にオススメです。
蓄電池を選ぶ際にチェックする5つのポイント
蓄電池の容量と実行容量
Canadian Solar EPCube |
nichicon TRIBRID |
京セラenerezza+ |
オムロン マルチ蓄電プラットフォーム |
|
電池容量(kWh) | 6.6/9.9/13.3 | 4.9/7.4/9.9/14.9 | 5.5/11.0/16.5 | 6.3/6.5/9.8/12.7/16.4 |
実行容量(kWh) | 6.1/9.3/12.6 | 4.2/6.4/8.6/12.9 | 4.7/9.4/14.1 | 5.7/5.9/8.8/11.4/14.8 |
蓄電池の容量はこちらのようになります。
各ご家庭の生活スタイルに応じて、蓄電容量を選ぶことができます。
蓄電容量とは、バッテリーの容量のことで、蓄電池に貯められる電気の量を表します。
実行容量とは、実際に使用できる電気量のことです。
なぜ差があるかというと、蓄電池は災害時、自分が動くための電源を確保しておかなければならないためです。
![](https://reformdesiawaseni.com/wp-content/uploads/2022/08/スクリーンショット-2022-04-18-18.09.42.png)
自立出力
Canadian Solar EPCube |
nichicon TRIBRID |
京セラenerezza+ |
オムロン マルチ蓄電プラットフォーム |
|
自立出力(kVA) | 3.0/5.0/5.9 | 5.9/4.0/5.0 | 6.0/2.0/4.0/4.5 | 2.0/4.0 |
自立出力とは、電気を供給する時のパワーのことです。
パワーが小さいと、停電時にたくさんの家電製品を同時に使うのが難しくなります。
蓄電池を水が入ったポリタンクだと仮定した場合、タンクのノズルから出る水量が出力となります。
![](https://reformdesiawaseni.com/wp-content/uploads/2022/08/スクリーンショット-2022-04-18-18.09.42.png)
この自立出力は、蓄電池の容量によって出力が変わります。
蓄電池の容量が低いと、自立出力も低くなるので、停電時にどんな家電製品を使いたいか考えておく必要があります。
例えば、IHは1.5〜3.0kW・エアコンは0.5〜1.0kWなので、自立出力が一番低い3.0kVAを選ぶと他の家電製品がほとんど使えなくなります。
![](https://reformdesiawaseni.com/wp-content/uploads/2022/08/スクリーンショット-2022-04-18-18.09.42.png)
◾︎一般家電製品の出力目安
エアコン | 600W | 電子レンジ | 1000W |
冷蔵庫 | 300W | 電気ポット | 800W |
テレビ | 300W | IHクッキングヒーター | 2000W |
LED照明 | 10W | 温水洗浄便座 | 50W |
掃除機 | 500W | エコキュート | 1200W |
洗濯機 | 400W | ドライヤー | 1200W |
炊飯器(炊飯時) | 1300W | 電気ストーブ | 1000W |
ヒーター | 1000W | 蓄熱暖房器 | 4000W |
参考
Panasonic HP : 知っておきたい電気の基礎知識
サイクル数
Canadian Solar EPCube |
nichicon TRIBRID |
京セラenerezza+ |
オムロン マルチ蓄電プラットフォーム |
|
サイクル数 | 未公表 | 未公表 |
20000 |
11000 |
蓄電池の寿命を表すのに使われるのが、サイクル回数です。
サイクル回数とは、満充電から完全放電までを行った回数のことを指しています。
100%まで充電した蓄電池を0%まで放電して完全に電気を使い切った状態が1サイクルとしてカウントされます。
サイクル回数は1日1回の充放電を元にしていますので、寿命年数=サイクル回数÷365で寿命年数を導き出せます。
enerezzaのサイクル回数が12000回と言われているので、12000÷365=32で約32年が寿命ということになります。
注意
enerezza+のサイクル数は、20,000サイクルなので、上記の考えでいくと耐用年数は、55年(20000➗365)になります。
ただメーカーに確認すると、機械物なので現状言える耐用年数は、35年とのことです。
55年もつからオススメです!と言ってくる営業マンがいれば、注意しましょう。
パワコン容量
Canadian Solar EPCube |
nichicon TRIBRID |
京セラenerezza+ |
オムロン マルチ蓄電プラットフォーム |
|
パワコン容量(kW) |
5.9 |
5.9 |
5.9 |
5.6 |
MPPT制御可能電圧範囲 |
DC60V〜450V |
DC50V〜425V |
DC70V〜420V |
DC60V〜440V |
パワコンの容量に差はないですが、注目して欲しいのはMPPT制御可能電圧範囲です。
電圧が低ければ低いほど、パネルが接続できる枚数が少なくて済みます。
逆に高ければ高いほど、ペネルの接続できる枚数が増えます。
つまりこの数値で、パネルの最小〜最大搭載量がわかります。
価格・保証年数
Canadian Solar EPCube |
nichicon TRIBRID |
京セラenerezza+ |
オムロン マルチ蓄電プラットフォーム |
|
本体価格 |
オープン価格 |
240〜460万 |
275〜671万 |
281〜675万 |
保証(年) |
15 |
15 |
15 |
15 |
本体価格は、蓄電池の容量で大きく変わってきます。
また設置業者によって、本体価格の値引き率や工事費が変わってくるので金額での比較判断は難しいです。
保証に関しては、いずれのメーカーも15年保証となります。
もし比較するなら、全く同じは無理でも、上記で述べたように5つのチェックポイントを見て、ある程度の同条件で比較検討することをオススメします。