せっかくキッチンをリフォームするなら、おしゃれで使い勝手の良いキッチンにしたい。
そんな方にオススメなのが、自分の好みに応じてオーダーメイドできる造作キッチンです。
とはいえシステムキッチンのような、一般的な普及品を取り入れた方が安くて使い勝手が良いのかも…
自分の好みで造作キッチンを作って失敗したらどうしよう…と心配する方も多いのではないでしょうか。
今回は造作キッチンの特徴やメリット・デメリットを中心に、システムキッチンとの違いや、リフォーム時の注意点について紹介します。
この記事を読めば・・・
- 造作キッチンの特徴がわかる。
- 造作キッチンのメリット・デメリットがわかる。
- キッチンリフォームが上手くいく。
目次
- 造作キッチンとは
・システムキッチンとの違い
・オーダーメイドキッチンとの違い - 造作キッチンのメリット
・自分で自由に設計できる
・一体感のあるダイニングキッチンになる
・自分の体格や動作に合わせたキッチンにできる
・長く愛用できる - 造作キッチンのデメリット
・価格が高くなりやすい
・事前に完成形を確認できない
・職人の腕によって出来上がりが左右される
・施工(納品)に時間がかかる - まとめ
造作キッチンとは
造作キッチンとは、現場で職人が一から作るキッチンです。
使用する素材やデザイン、機能面を柔軟にカスタマイズできるのが特徴で、お客様のニーズに合わせて完成させます。
システムキッチンとの違い
システムキッチンとは、住宅設備メーカーが販売しているキッチンのことで、一枚板の天板に、シンク・コンロ・収納・作業台が一体になっているものを指します。
カタログの中からサイズ・形・色・オプション品などを選び、好みに応じてカスタマイズします。
一方造作キッチンは、決められたデザインや仕様というものがありません。
使用する素材、サイズ、配置に至るまで一から設計し、すべて職人が現地で作り上げていきます。
オーダーメイドキッチンとの違い
カスタマイズ可能なキッチンには、オーダーメイドキッチンというものもあります。
オーダーメイドキッチンは、キッチンメーカーや家具メーカーが販売するキッチン製品です。
メーカーが用意するラインナップの中から、好みの形やサイズ、色、素材などを選んで組み合わせていきます。
システムキッチンのみを設置する場合よりも選択の幅が広く、ほとんど自由設計に近い感覚でキッチンを作り上げられます。
しかし、メーカーが用意したラインナップから選ぶ必要があるため、造作キッチンと比較すると自由度が低くなります。
造作キッチンのメリット
リフォーム時に造作キッチンにすることで、4つのメリットを得られます。
造作キッチン 4つのメリット
- 自分で自由に設計できる。
- 一体感のあるダイニングキッチンになる。
- 自分の体格や動作に合わせたキッチンにできる。
- 長く愛用できる。
① 自分で自由に設計できる
造作キッチンの最大の魅力は、カスタマイズ性にあります。
個々の生活スタイル、動線などに合わせてキッチンを設計できるため、調理の効率が大きく向上します。
1番使いやすい場所にシンクやコンロ、カトラリーや調味料の収納棚をつくったり、食洗器を組み込んだりすることも可能です。
デザインについても、スタイリッシュにしたい、モダンにしたい、特定の色を使いたいなど、市販品では難しいニーズにも対応できます。
このように自分の理想とするキッチンを現実のものにできるのは、造作キッチンならではの利点です。
② 一体感のあるダイニングキッチンになる
造作キッチンは、リビングやダイニングとの一体感を出したい場合にも適しています。
システムキッチンではステンレスやホーローなど、光沢のある素材が使われていたり、扉の色は用意されたものから選ぶしかなかったりすることが多く、リビングやダイニングのインテリアデザインと調和しにくいケースも少なくありません。
造作キッチンであれば、家全体のインテリアデザインに合った素材や色、家具や他の室内装飾と完全に合わせることが可能です。
一体感のあるデザインは、空間をより広く開放的に感じさせる効果もあるため、ゆとりのある生活空間を作りたい場合にもぴったりです。
③ 自分の体格や動作に合わせたキッチンにできる
使う人の身長や動作の癖、調理スタイルに合わせてカウンターの高さや設備の配置を調整できるというのも、造作キッチンのメリットです。
システムキッチンやオーダーメイドキッチンでも、台の高さや幅、シンクの位置などをある程度選べますが、選択肢に限りがあります。
造作キッチンの場合は、キッチンのサイズをmm単位で調整でき、収納の数・大きさ・場所も自由に決められます。
自分に合ったキッチンは、長時間作業しても疲れにくいだけでなく、調理時間の短縮にもつながります。
④ 長く愛用できる
システムキッチンは定期的にメーカー側でリニューアルされるため、傷ついたり壊れたりしても、交換することが難しいケースもあります。
一方、造作キッチンの場合は、職人が手作業でつくるため、傷ついたり壊れたりしてもすぐに修理できるという特徴があります。
一部だけデザインを変更したり、新しく食洗器や浄水器を取り付けたりもでき、何十年も使い続けられることができます。
長く愛用できるということは、無駄なコストがかからないだけでなく、環境への負担も減らせる点も大きなメリットと言えます。
造作キッチンのデメリット
リフォーム時に造作キッチンにすることで、4つのデメリットがあります。
造作キッチン 4つのデメリット
- 価格が高くなりやすい。
- 事前に完成形を確認できない。
- 職人の腕によって出来上がりが左右される。
- 施工(納品)に時間がかかる。
① 価格が高くなりやすい
造作キッチンの最大のデメリットは、価格が高くなりやすい点です。
自由度が高い反面、すべてが一点ものになることから、既製品と比較すると高価になります。
憧れのデザインや素材、設備をふんだんに盛り込んでしまうと、当初考えていた予算を大幅にオーバーしてしまうこともあります。
高級システムキッチンよりも高くついてしまうケースも少なくないため、注意しなければいけません。
予算内で思い通りのキッチンをつくるためには、あらかじめ予算計画をしっかりと立てておくこと、そして必要な機能とデザインの優先順位決めておくことが大切です。
② 事前に完成形を確認できない
完全オリジナルで作り上げる造作キッチンは、事前に完成形を確認できない点もデメリットです。
既製品のキッチンは、メーカーのショールームで実物を見て触ることができます。
それに対して造作キッチンは、完成するまで実際の仕上がりを見られないため、いざ完成したときに「イメージしていたのと違う」ということも考えられます。
希望するデザインのイメージとの乖離を防ぐためには、過去の施工事例や好みのデザインの写真など、具体的なビジュアルを用いて打ち合わせをするようにしましょう。
③ 職人の腕によって出来上がりが左右される
造作キッチンの品質は、工事をする職人の技術に大きく依存します。
優れた職人が手掛けた造作キッチンは、非常に高品質で長持ちしますが、経験や技術が不足している職人が担当すると、あとで不具合が生じたり、思ったようなデザインに仕上がらない可能性もあります。
リフォーム会社によって、得意分野や過去に手掛けた造作キッチンの件数は異なります。
希望通りのデザインと機能性を兼ね備えた造作キッチンをつくるには、実績のあるリフォーム会社に依頼することや、事前の打ち合わせを入念に行ことが求められます。
④ 施工(納品)に時間がかかる
造作キッチンは注文後に一から製作する必要があるため、既製品と比べると製作と設置に時間がかかります。
リフォーム期間中はキッチンを使用できず、不便を感じる可能性がある点は頭に入れておく必要があります。
造作キッチンのリフォームが完了するまでは、お惣菜やレトルト食品を活用したり、デリバリーや外食したりするのが一般的です。
住みながらリフォームすることもできますが、職人が頻繁に家を出入りすることになるため、工事のスケジュール管理は入念に行いましょう。
まとめ
上記に挙げたように、メリットとデメリットの両方を踏まえて、造作キッチンに向いているのはこのようなケースです。
こんな方におすすめ
- 要望が明確である。
- 既製品では、希望のキッチンが見つからない。
- 細部までこだわりたい。
自由にカスタマイズできる造作キッチンは、「天板はこんな色にしたい」「食洗器はここに置きたい」「作業台の高さはこれくらいがいい」など、心に決めたデザインがある場合に適しています。
既製品のキッチンでは、上記のような細かな要望すべてを満たすことは難しく、自分だけのオリジナルキッチンをつくることは容易ではありません。
ただし、造作キッチンはカスタマイズの自由度が高いぶん、デザインや仕様が決定するまでに何度も打ち合わせをしなければなりません。
そのため、すべて自分で決めることが苦にならない人や、細かくプランを練ることを楽しめる人が、造作キッチンのリフォームに向いていると思います。