リフォーム前に知っておきたいこと

ZEHってなに?|ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス



Kiyo
いつもブログを読んで頂きありがとうございます。 本日は、"ZEH"についてご質問を頂いたので紹介していきます。

 

 

"ZEH" ってなに?

ZEH(ゼッチ)とは?
(出典:Panasonic HP)

ZEH(ゼッチ)とはネット・ゼロ・エネルギー・ハウスの略です。

高効率な設備機器導入による「省エネ」、高い「断熱性」、太陽光発電による「創エネ」を組み合わせることで、年間の一次エネルギー消費量がほぼゼロになる家を指します。

 

Kiyo
簡単に言うと、電気を買わずにすむ家のことです!

 

政府が「2020年までにZEHを標準的な新築住宅に」という目標を掲げたことで、各ハウスメーカーは「断熱」×「省エネ」×「創エネ」の観点から、エネルギーゼロの家を目指しております。

出典:経済産業省 資源エネルギー庁HP
第5次エネルギー基本計画(ZEHに関する記述はP35.36)

 

また少子高齢化に伴い、今後空家が増えていくことも社会問題になっております。

現在残存する空家は良質な住宅ではないため、新築住宅を良質なものとすることで、既存住宅の流通を活性化させる狙いがあります。

日本の製品は世界を見渡しても品質が高いイメージがあります。

しかし、日本の家は、実はそれほど性能は高くありません。

むしろ…断熱性・気密性のレベルは、先進国の中では非常に低いと言えます。


(出典:Panasonic HP)

 

断熱性・気密性が低い家とどうなる?

  • 夏暑く・冬寒いので快適性が低い。
  • 快適性を高めるために、エネルギーをたくさん使い冷暖房をしないといけない。
  • 住んでからかかるコストも環境負荷も大きい。
  • 家の中の温度差が健康に影響を及ぼす可能性がある。(ヒートショック)

 

なぜ"ZEH"を政府は掲げたの? 脱石炭。

2015年に国連で採択されたSDGsが注目されるなか、地球に優しい暮らしの実現に向けて「住宅の省エネルギー化」が最重要課題のひとつになっています。

しかし、皆さんもご存知の通り、日本は2021年気候変動対策の国連会議「COP26」にて化石賞を受賞し、地球温暖化に対してまだまだ世界に遅れを取っています。

広大な土地を持つ各国は、砂漠や草原にソーラーパネルをどんどん設置しています。

しかし国土の狭い日本では、なかなか難しいのが現状です。

そこで日本は屋根・屋上に太陽光を設置し、自家発電できる家を考え、脱石炭を目指しているのです。

世界の電力はすでに再生エネルギーにシフトしている!

日本の電気を作り出す方法で、再生可能エネルギーの比率は約2割程度です。

ドイツやイギリスなどの諸外国と比べて、半分にも満たない低い水準となっています。

出典:経済産業省 省エネルギー庁HP「再生可能エネルギー総論」「パリ協定のもとで進む、世界の温室効果ガス削減の取り組み」「国際的なエネルギーコストの比較」より一部抜粋

再エネ賦課金が年々増加し、光熱費が上がっている!

意外に知られていない再エネ賦課金。この仕事をしているので話す機会が多いのですが、意外に知らない人が多いです。
というのも、電気代の内訳を細かく見ている人が少ないのと、請求書のペーパレス化が要因です。

再エネ賦課金を簡単に言うと、再生可能エネルギーによって発電された電気を電力会社が買い取り、その費用を国民全員で負担する料金のことです。

実は、全世帯が毎月支払いをしている電気料金の一部に含まれています。

(電気料金=電気の基本料金+再エネ賦課金+電力量料金)

電気代が高騰している理由は、この再エネ賦課金が年々上がっているからです

だから、電気料金を抑えるためにも省エネ性能が高く、自家消費率の高いZEHの家が求められています。

出典:経済産業省 資源エネルギー庁HP「固定価格買取制度」より一部抜粋



住宅省エネ性能「目安光熱費表示制度」導入検討へ

国土交通省が20224月から「目安光熱費表示」の実施していく案を発表しました。

検討している新築戸建やマンションの光熱費の目安を表示することで、住宅の省エネ性能に関心を持ってもらうことが狙いです。

出典:国土交通省HP「住宅の省エネ性能の光熱費表示検討委員会」より一部抜粋

 

今後どうなる?リフォームに何か影響あるの?

上記に述べたように、国は本格的に環境対策に乗り出しています。

「省エネ住宅」と「そうでない家」とでは、今後、ランニングコストに大きな差が出てくることになります。

これから住宅を検討される方は、"ZEH"は必須といえるのかもしれません。

そしてその流れは、リフォーム市場にも到来しています。

既存住宅の流通を活性化させるために、既存住宅のZEH化。良質な新築住宅を増やすことが課題となっています。

既存住宅が流通しない理由は、欧米諸国と比べると、日本の住宅は年数が経過すると価値がなくなるからです。

地震大国かつ湿度の高い日本では、木造は20年も経てば老朽化が著しく、耐震性もないことから資産価値が0になります。

一方、欧米諸国では、年数が経っている家ほど資産価値が高く、評価されます。

今後、日本は長期優良住宅を増やすことで、インフィルリフォームがメインとなってくると思います。



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